何百もホームページを作って分かったこと

こんにちは。Cross&Crown LLCの増子です。

今まで何百かのホームページを作ってきて、自分なりに「成功の法則」があるのですが、今日はそれを書こうと思います。

どちらかというと、経営者向けの内容になります。

●最初のホームページにはカネをかけず、時間をかける。

商売で大切なのは、投資からきちんと利益を得ることです。

投資リターンが資金調達コストを割り込めばその投資は失敗となります。

私は、最初のホームページは絶対にカネをかけません。

その代わり時間をかけます。

まずは競合のホームページをたくさん見て、自社のサービス内容が負けていないか、また値付けは適正かを調査します。

次に上位にいるサイトの構造を調査します。つまりサイトマップですね。

そして競合のホームページがどこをゴールに設定しているのかを良く見究めます。

このとき、大手企業のサイトだったら特にじっくりとは見ません。「参考になるものはあるかな?」というぐらいです。

なぜなら、大手は企業知名度だけでも勝負できるのであまり参考にならないことが多いのです。

大手サイトの場合はむしろ現状のサービスをどういった方向に変化させていくつもりなのか、プレスリリースなどを見て判断します。

その流れは中小企業に波及する場合が多いからです。

さて、競合のホームページをひたすらに分析したら、「同じ構造で作った場合に自社の強みがアピールできるかどうか」を考えます。

そこで戦えない商品・サービスならこれは大抵厳しい。

よってサービス内容を見直したりします。

もしくはまるっきり違う切り口で攻めることもありますね。

競合が手薄なところを攻めていく。むしろそこに特化していくくらい特徴を作ります。

さて、デザインの話が出てきませんね。

普通ホームページの制作業者を呼ぶと、デザインの決定にとても時間がかかります。

私はWebma!を使うので、基本的に見た目の部分は色と画像だけです。

機能カスタマイズも、お客様のホームページの場合はご要望で行うことはあっても、自社のものについては実は一切やりません。

とにかくコストをかけないようにしています。

その代わりコンテンツ、つまりたくさんのページを作ります。

これも経験則ですが、ページの少ないホームページはあまり売上が伸びません。

そんなに書くことないよ、という方もおられるのですが、書くことがA4数枚しかない事業ならこれはWebだろうがリアルだろうが駄目で、人脈の中でやるしかない商売です。

よって出来るだけ詳しくサービス内容も説明します。

「そこまで書いたらよそに真似されちゃうよ!」という方もいるのですが、これも気にしません。

よそに真似されるのは、自社が先を行っているからです。

そして真似されたなら自社がもう一歩先に行けばよい。それだけのことです。これを進化といい、進化できなくなったらその事業は終わりです。そのくらい危機感を持っているので、書くことは何も怖くありません。怖いのは、それを真似された時に「自社が進化できないこと」なんです。

さて、実際にオープンしてみて反応があれば次の事を考えます。ここで言う反応とは、一ヶ月以内に「成約があるかどうか」、売上が出たかどうかです。

経験上、一ヶ月以内に売上が出るならこれは新規事業でも可能性があります。

では「次のこと」とは何か。

キャンペーンと進化です。

事業を進化させるにはコストがかかるので、そのコストを担保できるだけのキャッシュが必要です。

このためにキャンペーンを打ちます。

そこで生まれたキャッシュでサービスの見直しを行います。

皆さんはサービス・商品の見直しをどのくらいの頻度で行いますか?

小売業の方ならかなり早いペースで行われていると思います。ITの場合は速く変化するものの、速すぎて一気に廃れるものもありますからおおよそ半年を目安に見直しをしています。

ホームページの話が出てきませんね。

そうなんです。

実は私たちがいつも考えているのは、ホームページのことではありません。実業としての事業をきちんと常に新しい状態でブラッシュアップし、マーケティングを繰り返しています。

ホームページは、単にそれを伝達しているだけ。

事業の本質は常に事業そのものにあります。

ページをたくさん作りましょう、コンテンツはリッチにしましょう、これは事業をきちんといつも見直していないと出来ないことなんですね。

ホームページは自動的にお金を生み出してくれるわけではありません。

季節が変わり冬になりましたが、自動販売機でさえHOTを入れないと売上が落ちるわけです。

どんなに最先端の、液晶画面の自動販売機を手に入れても中のドリンクがColdだけではこの時期売れません。

箱はあくまでも箱、システムはあくまでもシステム。大切なのは中身です。

常に見直しを行い、適切な商品・サービス、つまり中身があれば、システムとしては最先端で便利機能が揃っているWebma!は力を発揮します。

Webma!をいじらない、カスタマイズしない、そのままで、画像と色とコンテンツだけでセールスを立てるというのが私たち自身のいつものやり方です。

Webma!を使ってこれまで売上が全然なかったサービスをリニューアルした週から半年間で1200万円販売した方もいます(これは私がコンサルとして関与していますので半年間で約100万円のコンサルフィーがコストとしてかかっていますが、Webma!をそのまま使用しています)。

私たちはシステム部門があるので、お客様のご要望を確実に形に出来るでしょう。でもそれにはコストがかかります。

当社でも、小さなシステム案件でも数百万かかる。今某一部上場企業の少し大きな案件をやっていますが、これは8桁です。次に決まっている案件は9桁です。私自身は零細企業の経営者なのでこういうのは「ちゃんと回収できるんかいな」と思っていて、いかにカネをかけずにやれるかが一つのチャレンジなんです。

投資は稼いだ金の中からやる。

そのためには投資金額を抑える必要があり、しかしながらリターンは極大化しなければならない。

お金があればお金で解決できますが、7桁8桁投資できないなら、むしろ小額の投資できちんと時間をかけ、良いものを生み出していくしかないと考えています。

たくさんのホームページを作ってきて、この傾向はやはり見えるわけです。

正直、ホームページのデザインやらはどうでも良い。

Webma!は最低限デザインしてあるし、単価100万近い高額商品を売り続けている人もいます。

Webma!で単価2600万円の家を売っている人もいる。

時間の投資はきちんと実を結ぶ。だからマーケティングをきちんと考える。

お金の投資と違って、時間の投資は経験という実になって残ります。経営者にとってたくさんの経験や知識は新しい想像力の源にもなる。大企業になるほど、更新や運用を単に丸投げにしたりはしません。予算は十分あるだろうに、絶対しない。それは自社にノウハウ・経験を残すためなんです。

なのに中小企業は大企業よりも営業力も資本も弱いにもかかわらず外注に丸投げという方が多いんですね。

これはとてももったいない。

「月に数万円払って更新までやってもらっていました、Webma!ではやってくれないのか」というケースもあるんですが、それはたった数万円で貴重な実になるマーケティング経験を売り飛ばしている、ということだと思うんですね。

こういった感覚が、ホームページの運用と、そこから大きな成果を上げる上で大切なことです。