スパムとは?
こうしたペナルティを受けるようなやり方を当時はスパムSEO(現在ではブラックハットSEOとも言います)と呼びました。
ではスパム判定されるとどうなるのでしょうか?
順位が上がらないだけではなく、最悪の場合検索結果に一切表示されなくなってしまいます。
つまりそのサイトは完全に死んでしまうわけです。
キーワードを背景色と同色にして見えなくするやり方も、隠し文字としてスパム対象となりました。
こうして検索エンジン側の品質改善に伴い、意図的に順位を上げようとするSEOが次々とスパム判定されていくといういたちごっこが始まります。
3社別々のSEO対策へ
検索エンジンが主要3サイトに絞られたため、SEO会社はこの3つに絞ったSEOサービスを開始します。
GoogleのSEO、YahooのSEOといった具合です。
これは各検索エンジンが別々のシステムを採用しているため同じ手法でどの検索エンジンでも上位表示することが難しいためでした。
そして2000年代後半、Googleはスパムの取締りを強化します。
「リンクの購入」をスパム対象としたのです。
これによりYahooビジネスカテゴリはどうなるのか、リンク購入ではないのか、という意見が広がりました。
実際にYahooビジネスカテゴリでスパムになったケースはほとんどありませんでしたが、SEO業者が提供していたリンクではスパム判定されたものも多くありました。
更なるスパムの取り締まり
さらにGoogleは追求を強めます。
スパムSEOを行っているサイトを通報できるように、通報窓口を設けたのです。
http://support.google.com/webmasters/bin/answer.py?hl=ja&answer=93713
上記は「スパム、有料リンク、マルウェア、その他の問題を Google に報告する」というGoogleの公式コンテンツです。
これにより、競合サイトが不正なSEOを行っている場合には通報し検索結果から排除することが可能になりました。
SEO業者に有料で依頼しリンクを張っているケースなどがこれにあたります。
さらに外部の人でもそのサイトがどこからリンクを受けているか分かるようになったため、競合サイトがどこからリンクを受けているか調査し、SEO業者が運営していると思われるサイト群からのリンクが多い場合これを通報できるようになりました。
自作自演の被リンクもスパムに
さらにGoogleのアップデートは続き、自作自演の被リンクもスパム対象となりました。
極端に行き過ぎたケースでなければ問題はありませんが、数多のリンク集に片っ端から登録したり相互リンクだらけのサイトなどの順位が大幅に下落ないし検索結果から消えるようになりました。
またサイトオープンから間がないのに一気に大量のリンクを集めたりすると自作自演とみなされスパム判定されるということも起こるようになりました。
現在でも一部のSEO業者はこうした被リンクだけに偏ったSEOを行っています。
しかしこれはブラックハットSEOであり、いつスパム判定されてもおかしくないものです。
もちろん、競合する同業他社がGoogleに通報すればそれだけで検索結果から消えてしまうかもしれない脆弱な手法になっています。