中小企業にとってのパソコンやネットとは

パソコンに慣れていない、ホームページの運用なんて初めて。

Webma!ではこうしたお客様が多くいらっしゃいます。

経営者はwebやITのことを詳しく知らなくても構わない、と考えている方は多くおられますが、もしあなたが中堅企業以上の経営者であればそれでも良いと言えます。

しかし、いわゆる中小企業の規模であれば、この認識は誤りとなります。

ご存知の方も多いですが、Cross&Crown LLCは「事業再生」を主要フィールドとしているコンサルティング会社です。

つまり潰れかけた企業を立て直すのが仕事です。

700社以上の面談の結果、その93%がWebに関する知識を全く持っていないと回答しており、80%程度はWebサイトからの売上が全くない企業でした。

さらに半数程度がWebサイトを持っておらず、オフラインでのビジネスのみで営業している企業でした。

こうした企業についてコンサルティング期間中にWebサイトでのセールスを勧めるケースがありますが、その結果は興味深いものです。

Web展開を行うケース

当然ですが、Webから上がった分だけ収益は上がります。筆者(増子)は10社と決めてコンサルティングを受け持っていますが、お客様がWebで半期に上げる売上高は約4.6億円、このうち2社が製造業ですが1社は新規事業で2年目には半期1.5億円を達成しました。

コンサルティングですから「代行」ではありません。

掛け持ちでも良いので担当者を用意していただき、ノウハウを教えそれを実践してもらうというやり方です。

Web展開は行うが…のケース

Webの重要性をひとまずは認識し展開を決意。

しかしながら作った後はほとんど放置で集客作業を実践していただけないケースです。

「忙しい」「ネットは苦手」といったことがその主な理由になります。

こうした場合コンサルを中止し少々の代行を行いますが、やはり社内の担当者が一番業務を知っており、日々のニュースでもネタを拾えるため有利です。

平均すると、月間10万円~30万円程度の売上にとどまります。

やらないケース

もちろんこうしたケースもあります。

「難しい」「ネットは苦手」というのがその理由の上位です。

この場合オフラインで画期的な営業転換が必要ですが、外部環境も悪化する中でオフラインで収益を向上させていける伸びしろというのはそれほど大きくありません。

又オフラインの場合人間関係が重要ですが、これは一朝一夕に広がるものでもありません。

先述の通りWebを通じた売上というのは大変大きく、Web専業の小規模事業者に価格で負けて顧客が流出することもあり、破綻してしまう事業者も多く存在します。

Webをやらなきゃ潰れるなんてあり得ない、と思われるでしょう。

もちろんその通りです。

しかし筆者が注目しているのは、「新しく売上を伸ばせるチャネルについて、学ぶ意欲が薄い」という点です。

自社の売上を左右するチャネルについて、具体的な部分を何も知らなくて良いのは中堅企業以上の経営者であり、中小零細事業の経営者は「命綱」についてきちんとした知識を持っているべきです。

Webサイトは営業マンとしても機能します。

人の使い方は経営者なら必ず知っておくべきことであり、同時に悩みの多い問題もあるものです。

「難しいから」といって営業マンの教育を他社に丸投げにして売上が伸びるかといえばそうではありません。

またどのように集客するのか、何を一番に出すのか、これはマーケティングです。

マーケティングを知らなければ商売はできません。

Webはなじみのない方にとっては確かにややこしく思えるものです。

しかし会計知識やマーケティング、従業員のモチベーションを上げる方法を学ぶように、小規模事業者にとっては同じくらい重要で学ぶべきものです。

「Webをやらない会社が潰れる」のではなく、「自分でWebをやっていけることの価値に気がつけない」経営者では潰れる、ということです。

そしてそのためには難しくても学ばなければなりません。